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事務所紹介 その4〜設計事務所とは何?

2024.04.05

建物の設計・監理を業務として行う建築設計事務所(事務所を開設するには1級あるいは2級建築士資格と取得から一定の年数が必要)は施工もセットで行う兼業事務所(ゼネコンやハウスメーカー)と区別する意味で専業事務所と呼ばれています。私が登録建築家として所属している日本建築家協会(JIA)は会員を専業建築士事務所に限定した団体です。

設計事務所は我々のように小さなものから組織事務所と呼ばれる千人を超える規模のものまで大小様々です。その対象とする建物規模や種別は自ずと異なってきますが、時には小さな事務所がインパクトのある大きな建築の設計をすることもあり、この辺の無差別級とも言える土俵の存在が面白いところでもあります。

と難しい話はさておき、何を設計しているかというとなんでも依頼があれば設計します。小さな事務所は小規模な住宅の設計をメインというのが通常ですが、もともと組織事務所で大規模施設を中心に設計していたこともあり、なんでもやりますよーというスタンスで仕事をしています。事務所開設後は事務所、工場、交通施設、スポーツ施設、集客施設、動物園と住宅以外の一般建築の設計も多く手掛けています。また、設計だけが仕事なのというとそうでもなく、大規模施設(特に美術展示)のコンサル業務、民間企業の顧問業務、企業からの委託研究、県弁護士会の建築相談員等様々な業務を行っています。。

多くの方は設計事務所は工事費とは余計に多額の設計料が必要ということで敬遠されますが、それは見かけの話と思います。もちろん、規格の枠にはまった建売住宅に代表される多くの商品住宅は設計に労力をかけていませんから、設計にかかるコストは非常に少ないもので、比較にはなりません。一方大手ハウスメーカーの注文住宅の場合、見かけの設計料は小さなものなのですが、経費率が非常に高いため工事費は相当なものとなり、同規模の場合総じて我々の関与する住宅の総事業費(設計料+工事費)より高くなるのが現状かと思います。

解説が遅れましたが、設計事務所は設計を仕事としているので当然施工は行なわず、工事業者とは別に工事契約を結んでいただくことになります。〇〇設計と言いながら実は工事業者であったり、〇〇組と言いながら設計事務所であったりする事例もあり、ややこしいのも事実です。