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設計料について

2024.03.15

我々設計事務所に設計監理業務をご依頼いただく場合、当然ながら設計監理料が発生する。設計料の金額は住宅新築の場合は工事費に対する料率で算定しており、消費税を除外した工事費の10~13%(構造設計料は別計上)というのが目安になり、規模が大きくなるほどこの数字は小さくなる。改修工事の場合は工事費が少ない割に手間が多いので最低15%と設定している。

事務所に相談に来られる方の中に一定割合で設計料はタダと思われている方がいらっしゃる。これはハウスメーカーや建売りなどのように設計料という項目がない(実際にはあるが経費に含めている)ものと同様に考えられているのか、設計事務所が工事業者の下請けであり工事業者からその金額を受け取っているといるのであろうと認識されている大きな勘違いによるものと思われる。

日本人は目に見えないサービスにお金を払わない(水と安全はただという幻想の延長)傾向にある。大手ハウスメーカーなどに依頼した場合、大きな割合の経費率でありながら数枚の設計図しかなく、打ち合わせは建築の専門家ではない営業マン、設計者が現場に来るのは多くて1、2回という現実に比較すると、我々の設計監理料(設計打ち合わせは10~20回、現場確認は20~30回)は遥かに小さいということを理解いただきたい。

逆に言うとそういう知的な付加価値や第三者的品質管理に意味を求める方々(千葉だと100軒に1軒以下かも)で成立しているのが設計事務所なのかと考える。