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三宅一生さんのこと

2022.08.16

先日三宅一生さんが亡くなられた。六本木の21_21design sightの現場では安藤忠雄さんと私たちが設計で、運営が三宅財団であったため、当時ミッドタウンの現場に常駐し担当だった私はお二人に設計打合わせから工事段階にかけて頻繁にお会いした。建築は三宅一生さんの「一枚の布」をそのままのコンセプトにしたシームレスな鉄の屋根で構成され、シンプルな反面非常に難易度の高いものだったが、満足できる完成度で出来上がった。三宅さんは世界的なデザイナーでありながら偉ぶることもなく、優しく、かっこいい、そして時々涙もろい方だった。建物の完成時にいただいた腕時計は今も大事にしている。心より感謝し御冥福をお祈りする。